Xがオリジナル投稿を優遇へ|アグリゲーターの収益減・パクツイのインプ減を解説
2026年4月11日から12日にかけて、Nikita Bier氏からXのクリエイター収益配分と投稿の評価に関する発信がありました。オリジナル作者への還元、アグリゲーターの収益削減、無断転載へのインプレッション抑制について、投稿の流れを追いながら整理します。
先に要点
- オリジナルコンテンツの作者を特定し、収益の一部を還元する実験が始まった
- 独自の価値をほぼ加えないアグリゲーターは、収益が削減される可能性がある
- パクツイや他SNSからの無断転載は、インプレッションが大きく抑えられる可能性がある
ただし、この記事はNikita氏の一連の投稿をもとにした筆者の解釈です。すべての投稿へ一律に適用される確定仕様として断定するものではありません。
この記事の位置づけ
2026年4月12日に公開した元のX記事を、重複表現を整理して読みやすく再構成したものです。数値や対象範囲は投稿時点の説明と筆者の考察を分けて記載します。
オリジナル投稿者へ収益を還元する実験
最初の発信は4月11日でした。Nikita氏は、クリエイター収益配分で新しいツールを使い、コンテンツのオリジナル作者を特定して収益の一部をその作者へ分配する実験を始めると説明しています。
リポストやコメントによる拡散もXには欠かせません。そのうえで、タイムラインへ新しい価値を持ち込んだオリジナル作者にも、きちんと報酬が届くようにする狙いだと読み取れます。
この投稿だけを見ると「引用ポストが冷遇されるのでは」とも読めます。しかし、同日の少し前には、他のプラットフォームから動画を無断転載するアカウントに対して、インセンティブを終わらせる趣旨の発言がありました。
前後の流れを合わせると、引用機能そのものを不利にする話ではなく、盗用コンテンツで得た収益の一部を本来の作者へ戻す施策だと私は解釈しています。
アグリゲーターとは何か
4月12日、Nikita氏はアグリゲーターへの支払い削減について続けて投稿しました。
ここでいうアグリゲーターは、他人の投稿・画像・動画をほぼそのまま集め、自分のアカウントから大量に流す人たちを指していると考えられます。独自の解説、反応、声入れ、分析などをほとんど加えず、既存のフォロワー数で拡散するスタイルです。
TikTok、Instagram、YouTubeなど別のプラットフォームから持ち込んだ動画や、他人がXへ投稿した内容のコピペも、この文脈に含まれます。自分でコンテンツを作らず、他の人が作ったものを自分のコンテンツのように扱う行為が主な対象です。
「60%に削減」と「次回さらに20%」の読み方
Nikita氏の説明では、対象となるアグリゲーターへの支払いは今サイクルで従来の60%に削減され、次回はさらに20%の追加削減が予定されているとされています。
つまり最初の変更は「60%減」ではなく、支払いが60%になったため実質40%減という意味です。次回の20%がどの基準へ適用されるのかなど、細部は投稿だけでは判断しきれません。本記事では、最終的に従来の40%程度まで下がる可能性があるという筆者の読みとして扱います。
削減分がどの範囲でオリジナル作者へ還元されるかも、現時点の投稿だけで完全には分かりません。重要なのは、Xが「他人のコンテンツを集めるだけのアカウント」よりも、作った本人へ報酬を回そうとしている点です。
引用ポストは冷遇されるのか
Nikita氏は同じ流れの中で、Reposts & commentary will always be a core pillar of X
、つまりリポストとコメント・解説はこれからもXの重要な柱だと述べています。
ここで使われている「commentary」は、単なる短いリプライだけでなく、解説、論評、考察を含む言葉です。そのため、引用ポストも一律に対象外になるのではなく、元投稿へどのような価値を加えたかが大切になると考えています。
たとえば「これヤバい」「見ないと損」のような一言だけではなく、なぜ重要なのか、自分はどう考えるのか、どこに注目すべきかを自分の言葉で加える。そうした引用は、元投稿を広げながら新しい価値を生む「commentary」になり得ます。
もちろん、収益のためではなく、価値ある投稿を多くの人へ届けたいから引用することもあります。通常のリポストや引用という機能まで否定する施策ではない、というのが私の見方です。
ニュースをまとめるキュレーションはどうなる?
ニュースや話題を選び、まとめて紹介するアカウントも、独自の価値があるかどうかで見られる可能性があります。
- リンクや動画を並べて「まとめました」とするだけなら、アグリゲーター寄りと判断されるリスクがある
- なぜそのニュースが重要なのか、自分の意見や分析を加えて解説すれば、オリジナルな価値として評価されやすい
ただニュースを並べるのではなく、選んだ理由や考察まで伝えることが、これまで以上に重要になると思います。
「🚨速報」を繰り返すベイト投稿も対象に
Nikita氏は、すべての投稿に「🚨BREAKING」を付けるような習慣的なベイト投稿者に、恒久的な控除を割り当てることにも触れています。
Xは決して言論やリーチを侵害しませんが、プログラムやユーザーの操作に対しては補償しません。
「速報」という言葉を使うだけで問題になるのではなく、センセーショナルな書き出しを毎回使い、内容以上に注目を集めようとする行為が対象だと私は捉えています。独自の解釈や考察がないニュース投稿も、それを大量に繰り返せば同じ文脈で見られる可能性があります。
投稿の自由は守られる一方、仕組みを操作するような方法には収益を与えない。ここにXの姿勢が表れているように思います。
パクツイ・無断転載はインプが最大90%減る可能性
続く投稿では、独自コメントを加えずに他人の投稿をコピーし、フォロワー数を使って元投稿からインプレッションを奪う行為について説明されています。
情報を共有すること自体が問題なのではありません。ほかの人の文章や画像・動画をそのまま使い、自分の投稿としてインプレッションを得る行為、いわゆるパクツイや無断転載が問題です。
この投稿では、盗用リポストや第三者ネットワークから持ち込まれた投稿について、インプレッションが最大90%減る可能性が示されています。第三者ネットワークとは、TikTok、Instagram、YouTubeなどからの無断転載を指していると考えられます。
ただし、ここでいう「リポスト」を通常のリポスト機能すべてと受け取るのは早計です。前後の文脈から、主に次のような行為を指すと私は解釈しています。
- 他人の投稿を自分のもののようにコピーする盗用リポスト
- 画像や動画を許可なく再投稿する行為
- 他人のコンテンツだけを大量に流し続けるアカウント運用
通常のリポストが一律に90%減ると確定したわけではありません。対象の判別方法や実際の適用範囲も、今後の運用を確認する必要があります。
なお、おすすめタイムラインそのものについても、対立をあおる投稿が目立つという指摘に対してイーロン・マスク氏が「アルゴリズムの完全な見直しが必要」と反応しています。あわせてXアルゴリズムの「完全な見直し」にイーロン氏が言及もご覧ください。
今回の発信をまとめると
4月11日と12日の発信からは、Xがオリジナルコンテンツを増やし、実際に作った人を守ろうとしていることが読み取れます。
- アグリゲーター:今サイクルで支払いを従来の60%へ削減し、次回も追加削減を予定
- パクツイ・他SNSからの無断転載:対象投稿のインプレッションが最大90%減る可能性
- 習慣的なクリックベイト:恒久的な収益控除を受ける可能性
一方で、リポストと解説はXの重要な柱とも明言されています。大切なのは、他人のコンテンツへただ乗りするのではなく、自分の視点、感想、分析、技術を加え、新しい価値を作ることです。
自分の言葉を紡いできた人、自分の作品を作ってきた人には追い風になり得ます。手間をかけてオリジナルの投稿を続ける人が、きちんと報われるXになってほしいと思います。
数字の扱いに注意
この記事の数値は、2026年4月時点のNikita氏の投稿と、その前後関係を筆者が読み解いたものです。対象範囲や計算方法を確定仕様として保証するものではありません。実際の運用では、Xの最新ルールや公式ヘルプも確認してください。
ふくふく文鳥